Beethoven

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ベートーヴェン 交響曲第7番op.92 

( ベーレンライター新原典版)

L.V.Beethoven Symphony No.7 in A major op.92

交響曲第7番イ長調作品92はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが作曲した7番目の交響曲。明るく軽快な曲想から広く支持され、現在でも演奏される機会が多い。

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PLAY <第1楽章>LinkIcon第1楽章 Poco sostenuto - Vivace

PLAY <第2楽章>LinkIcon第2楽章 Allegretto

PLAY <第3楽章>LinkIcon第3楽章 Presto

PLAY <第4楽章>LinkIcon第4楽章 Allegro con brio

第1楽章 <24bit HD sound>LinkIcon

第2楽章 <24bit HD sound>LinkIcon

第3楽章 <24bit HD sound>LinkIcon

第4楽章 <24bit HD sound>LinkIcon



2007 年、この曲ほど演奏され、聴かれ、言及されたクラシック曲は他に無いに違いありません。クラシックファンには夙に有名曲だったこの7 番シンフォニーですが、どうも漫画やテレビがきっかけで、更に有名になったらしい(というのも筆者の家にはテレビがないため、事情に疎いのです)。そんなこんなでプロアマ問わず沢山演奏され、少々食傷気味の方もあるかも知れませんが、これまでの枠をこえて広く世に知られるようになったのは、7 番を愛する筆者として嬉しい限りです。
この曲を印象づけるのは、何と言ってもリズミカルなところでしょう。全曲を通じて執拗に反復される楽章毎の特徴的なリズムが、この曲を舞踊的で明るく楽しいものにしています。ところが聞く方には楽しいこの躍動感に満ちたリズムの反復、演奏する者にとってはとても厄介な代物。適当なところで済ましてしまうことが出来ないために非常に疲れるのです。
そもそもベートーヴェンという人物は粘着質極まりない性格をしていたようで、毎日決まった時間に同じ服で同じ道を通って散歩し、毎日同じ時間に毎日14 粒の珈琲豆を挽いて飲む。また瞬間湯沸器のように突然激怒したりしてあちこちで喧嘩をし、お世辞にも社交的とは言えない偏屈な人物だったと言われております。眉間に皺を寄せた不機嫌そうな肖像画が有名ですね(あれとは違うもう少し穏やかな肖像画もあるのですが)。
でも、とんでもなくどうしようもない酒乱で甲斐性無しの父親に、金目当てのスパルタ教育を受け、若い頃から苦労の連続だったというのですから明るい顔になぞなりようがありません。今の世だったらベートーヴェンの父、ヨハンは児童相談所に通報されるでしょう。彼の恋は全て玉砕し不幸にして(余計なお世話)生涯独身だったのも、幸薄い家庭に育ち美しい家庭愛をイメージ出来なかったせいである、と筆者は独断しております。
人の愛し方を知らないせいで、本当は大切にしたかったであろう甥のカールを束縛、謹厳な叔父の抑圧に耐え切れずカールはグレて自殺未遂騒ぎを起こし、ベートーヴェンは益々自信喪失・・・。こんな面にはちょっと人間味があって親しみすら覚えますが、実際身近に居てお付合いするには何だかちょっと付き合い辛いかも知れませんね。
そんな粘着男が作る曲は矢張り粘着質。しかしこの粘着性、くどさ。これこそが彼の音楽の本質なのです。


彼の音楽を再現するには、穏やかなる民族の我々は吐き気がするほどの苦行を強いられます。例えば1 楽章。
「ターンタタン、ターンタタン」とゆっくり言いながら右手で(左手でも構いませんが)三角形を二回、書いてみて下さい。簡単ですね。今度は倍速で、同じ事を。・・・いつの間にか「タンタタン、タンタタン」になっていませんか? 8/6 拍子じゃなくなってます。
例えば2 楽章。
足を引きずるようなリズムの反復は、葬送行進曲と言われています。大分むかし、「牛歩戦術」とやらが話題になった国会がありました(歳がバレるな)が、あれはさぞや苦しかったろうなと同情致します。ある程度ゆっくり、同じテンポで進み続けるのはエネルギーが要ります。ましてや同じリズムの反復だけを用いて大爆発に至るためには・・・。
例えば3 楽章。
「タッ タラーラン」というリズムが飽きもせず繰り返されます。「タッ」首を後に引く。「タラー」首を前に!「ラン」また首を後に!この動き、ずっと続けられますか?我々人間ですから、鳩じゃないのに首なんて振りたくありませんが、このリズムを出す為にはこの動きに似た苦行に延々と耐えなければなりません。
そして4 楽章。
・・・もう詳しく言いたくもありません。
「車はすぐには止まれない」は交通安全の標語ですが、急ブレーキ・急発進を要求するのがベートーヴェン、1 小節でpp からff なんて当たり前。執拗な反復と同じく、人体に無理な動きを要求して憚らないのがベートーヴェン、です。
実を言うとこの執拗な反復という代物は、ベートーヴェンだけのものでは無く彼の後に続くシューベルトやブルックナーといったドイツ音楽の本質でもあります。ベートーヴェン個人の特質のみに起因するのではなく、何か共通した文化的背景があると言えるでしょう。異なる文化的背景を持つ我々にとって理解し表現することは、なかなか難しいことなのです。
繰り返し繰り返し同じリズムを演奏するうちに、大和民族の奏でるリズムは穏やかに角が取れていく・・・。だめです、これではベートーヴェンではなくなってしまいます。よってこれを演奏するために、文化を異とする我々は精神的にも肉体的にも
崩壊一歩寸前まで頑張るしかありません。
さあ、今日のコンサートの為に我々は前夜、血の滴る肉をしこたま食べて臨んでおります。遺伝子に組み込まれた農耕民族のリズムを廃し、狩猟民族らしい音楽を作るには、まずは形から。その成果やいかに・・・。

(Vn. 河内多結)

古典的な交響曲の形式に従うが、緩徐楽章(第2楽章)では通例「遅く」などと指定されるところを「やや速く」と指定されている。また、全曲を通してリズムが支配的であり、快い速度で全曲を駆け抜けていく。演奏時間は約35分。


第1楽章

Poco sostenuto - Vivace


* イ長調、序奏付きソナタ形式、4/4拍子[1] - 6/8拍子(提示部反復指定あり)

トゥッティで四分音符が強く奏され、オーボエがソロで奏でる。そして、長大な上昇長音階の輝ける序奏の後、付点音符によるシチリアーノの軽快なリズムの音楽が始まる。第1主題はフルートの楽しげなソロによって提示される。そこから付点音符の動機が全曲を通して反復されるため第2主題との対比は少ない。シチリアーノが主題部展開部再現部すべてを支配しておりワーグナーの評が指示する通りである。コーダでは低弦によるオスティナートが用いられている。

第2楽章

Allegretto


* イ短調、複合三部形式、2/4拍子

初演時に聴衆から特に支持された楽章。シューマンはこの主題を基に変奏曲を遺しているし、ワーグナーはこの楽章をさして「不滅のアレグレット」と呼んでいる。複合三部形式の主部は変奏曲の形式であり、頑なに同音が反復されつづける静的な旋律でありながらも、和声的には豊かに彩られている。

ヴィヴァーチェ、プレスト、アレグロが立て続けに演奏されるこの曲の中では、「アレグレット(少し速く)」は、比較的遅い速度設定である。ベートーヴェンは、ゆっくり、しかし普通のアンダンテやアダージョよりは速くしてほしい、という意図で、このように設定したようである。

第3楽章

Presto


* ヘ長調、スケルツォ、3/4拍子(最初のスケルツォ部分のみ反復指定あり)

スケルツォとトリオ。ただしトリオは二回現れ、ABABAの形式になっている。コーダでは第9番のそれと同様にトリオが短く回想される。

第4楽章

Allegro con brio


* イ長調、ソナタ形式、2/4拍子(提示部反復指定あり)

熱狂的なフィナーレ。第2楽章同様、同一リズムが執拗に反復され、アウフタクトである2拍目にアクセントが置かれている。第1主題は後年の資料研究からアイルランドの民謡「ノラ・クレイナ」の旋律からとられたとされている。第1楽章同様、コーダでは低弦によるオスティナートが演奏される。

(出展:ウィキペディア)